静岡県中小企業団体中央会Shizuoka Prefectural Federation of Small Business Associations. |
昭和43年10月1日 |
CHUOKAI MONTHLY 2007 May No.642 平成18年度の組合設立 ニーズ高まる共同受注・共同販売事業設立目的(主要事業)同業者による受注や販路の開拓・拡大を目的とする組合設立が、近年になく多く、共同受注事業・共同販売事業が再び脚光を浴びている。 さらに、高齢社会を反映した人材派遣事業や企業組合による新商品の開発といった時代のニーズにマッチした事業や、組合員事業の合理化・効率化を推進するための団地建設、共同施設の運営など、積極的な設備投資に意欲をみせる設立も目立つ。 一方、共同購入事業を主事業に据えた組合設立は、ゼロ。昭和30年代以降、初めてのことになる。 組合員数一組合平均の組合員数は、平成15年度の8人を下回り過去最少の7人。少人数による組織化が加速。 出資金100万円未満の2組合を含め、200万円以下が全体の3/4を占めた。出資金額の少額化が進む。 主要事業(設立目的)10年間の組合主要事業の変遷
約半数が共同受注事業を目的に設立主要事業(設立目的)の半数近くを占めたのが、共同受注事業。平成10年以降、同事業を目的とする組合設立は、一貫して過半数を占めていた。しかし、15年度に3割を切り、16年度には2割強に落ち込むなど、退潮傾向をみせていたが、17年度には3割を超え、18年度は半数近い8組合が共同受注事業を主事業に組織化。新たな市場開拓に挑む。 (協)まちづくり案内人・和座は、まちづくりコンサルタント、建築士、土地家屋調査士、デザイナーなどまちづくりの専門家4人が、調査、提案、コンサルティング業務を組合で受注。組合員がその専門に応じ分担する。研修会や講習会の企画提案、講師の派遣にも力を注ぐ。 女性フリーアナウンサー5人で立ち上げた(協)舎鐘は、業務の継続的・安定的確保や家庭・育児との両立を支援するため、仕事依頼の窓口機能を果たすほか、急病などの緊急時、他の組合員で仕事の融通をしあう。アナウンス技術向上のための研修事業や読み聞かせのボランティアなど地域貢献活動にも積極的だ。 “干物のまち”沼津の水産物加工業者により組織された沼津水産物加工(協)は、組合員の取り扱う干物加工品の取引拡大や新規販路を狙う。 事業系廃棄物を中心に、共同で分別収集・運搬を図ることにより、低コスト化や収集の効率化を目指すのが、富士宮市一般廃棄物(協)。収集運搬に関するチラシ広告などを行い、廃棄物の減量化にも寄与する考えだ。 静岡救援レッカー事業(協)は、事故処理や故障車排除による渋滞の解消、さらには、災害時の交通確保に対応すべく、県内のレッカー業者が法人化に踏み切った。災害時の防災協定締結についても関係機関に働きかけていく。 建設業関連の受注機会の確保や拡大を目指す組織化も活発だ。 この4月から、焼津市内の都市公園の管理運営が指定管理者に委ねられた。その第1号に指定されたのが、焼津環境緑化事業(協)だ。指定期間は平成24年3月までの5年間。 袋井市では計量法施行令により、市内全世帯の量水器の取替えを今後8年かけ行う予定だが、その取替え需要を賄うのが、袋井市水道事業(協)。将来的には官公需適格組合証明の取得や指定管理者登録も視野に入れる。 長泉地区建設事業(協)は、公共工事の削減や民需の減少、さらには大手建設業者との競合など厳しい状況を打破すべく法人化。今年度中に建設業許可を取得し、共同受注事業を本格的に稼動させる。
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